輸液について②(低張電解質輸液)

  • 2020年9月9日
  • 2020年9月9日
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半年ぶりの更新です。

期間が開きすぎてワードプレスのパスワードを忘れる始末(汗)

なんとか復旧しました。

あとは、やる気が出るようにランキングに参加してみました。

知識の共有ができるように、頑張って書いていく。

さて、前回の輸液の続き。←クリックで前回記事が出ます。

 

低張電解質輸液について。

(かなり初歩的な内容になります、どちらかというと看護学生向け)

 

等張電解質輸液と低張電解質輸液があるんですが、違いは

 

電解質濃度が血漿と等しいか、低いかです。

低張電解質輸液は

1号液、2号液、3号液、4号液と号数ついています。

輸液の後についてる数字が号数に相当することが多い。

 

例えばソルデム1〜4など。

 

号数で、その輸液が何かが大体わかる。

1号液(開始液)

2号液(脱水補正液)

3号液(維持輸液)

4号液(術後維持液)

 

簡単にNaとKだけで考えると

輸液組成としては(注:商品によって若干、異なります)

1号液 Na 77mEq/L    K 0mEq/L

2号液 Na 77mEq/L    K 20mEq/L

3号液 Na 35mEq/L    K 20mEq/L

4号液 Na 35mEq/L    K 0mEq/L

 

こう考えると難しいが、生食と比較すると分かりやすくなる。

低張電解質質輸液は、生食に糖を加えて薄めたものになる。

これを踏まえて組成を並べると

 

1号液=1/2生食+糖液

2号液=(1/2生食+糖液)+KCL 20mEq

3号液=(1/3生食+糖液)+KCL 20mEq

4号液=1/4生食+糖液(1号液:糖液=1:1)

 

になる。(商品によって若干、異なるのであくまで目安)

これで考えると

1号〜2号はNa補給効果

3〜4号は水補給効果

が強くなる。

 

あと重要なのは1号液はKフリー、3号液はKが入ってるってこと。

輸液の基本ルールとして、Kは20mEq/時でないといけない。

急変の時に、輸液を全開にすることがあるけど3号液を点滴してる人だったら、この制約に引っかかるので急速投与できない。だから急変時は生食500mlを先に準備していると「お?こいつ、できる!」ってなる。

あと、前述しましたけど号数が上がるごとに糖液の割合が増えるので急速投与すると血糖が上がってしまう。

 

余談だが、だから急速投与の可能性を前提とする手術とかの術前点滴とかは細胞外液である、ラクテックとかソルラクト、フィジオ140にしたりする(若干のKと糖は入ってる)

そもそも、糖液の割合が多いと血管外に逃げちゃう。まぁ、その辺は体液分布のところで。

 

他の電解質等も考える必要もあるが、はじめに勉強するなら

これくらいからの捉え方からの方が、分かりやすくて良いかも。

 

ってことで次、体液分布について(ここから難しくなります)